万葉の時代には、現在の忍川の近くには、小針沼や埼玉の津などがあったことが明確ですので、当時より水が豊富で、万葉の頃と類似の野鳥が現在も生息しているのではないかと考えています。

ダイサギのジャンプ

ダイサギは、関東以南で繁殖して、秋に南に渡るものと、冬越しするものがあるということですが、行田周辺では、夏も冬もたくさんのダイサギが生息しています。特に浅い水辺を好みますが、忍川では、夏に農業用水の関係で川の水位が上昇して生息に適さなくなります。そのため生息場所がなくなったダイサギが少ない水の張ってある休耕田に集中して、時に50羽以上の大集団が見られることがあります。


ダイサギの集団

万葉集には、「ダイサギ」を歌った歌はありません。サギ類の通称の白鷺(シラサギ)を歌った歌も次の節の3831の一つしかありません。